歯科用CT


 歯科用CTって?

歯科用CTについてご存知でしょうか?聞いたことはあるけど、レントゲン写真とどう違うの?そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

簡単にいうと、従来のレントゲン写真は2次元画像、CT写真は3次元の立体画像です。しかも、その立体画像を正面、後ろ、上下、左右と360度様々な方向から見ることができます。そのため、今までより圧倒的に多くの情報が得られ、より正確な診断が可能となります。

歯科用CTは、今後の進化する歯科治療において、必要不可欠な器材になることは間違いありません。当院では、歯科用CTを用いて、安全性の高い確実な治療を目指します。


 従来のレントゲン写真との違い

 従来のレントゲン写真


  • 2次元の画像であり、歯や顎の骨の状態を一方向からしか見ることができない。
  • 病変が隠れて見えなかったり、鮮明に写らないこともあり、正確な診断が難しい。
  • 歯科医師の経験や想像に頼ることとなり、歯科医師により診断が異なることがある。

 歯科用CT


  • 3次元の立体画像であり、歯や顎の骨の状態を色々な方向から見ることができる。
  • 従来のレントゲンでは判別できない病変を見つけることが可能。
  • 歯科医師による診断の差が生じにくく、痛みや症状の原因をより確実に突き止めることができる。


 当院の歯科用CTの特徴

メリット

  • 医科用CTと比較して被曝量が1/20~1/50と少なく、体への負担が少ない。
  • 撮影時間が約10秒と短時間。
  • 以前の歯科用CTよりも解像度が高く、高画質で正確な診断が可能。
  • 3次元の立体画像により分かりやすく、患者様が理解しやすい。


デメリット

  • 治療内容により、保険が適用されないことがある。


 歯科用CTによる診断

 インプラント治療

インプラントは顎の骨の中に埋める人工歯根です。そのため、インプラントを埋める部位に十分な骨の量があるか正確に見極める必要があります。歯科用CTでは骨の厚み、高さ、質、形態を正確に把握できるため、より安心で確実なインプラント治療が可能です。現在では、インプラント治療におけるCT撮影は必須と言われています。


【インプラント埋入シュミレーション】


 親知らずの抜歯

時として親知らずの周囲には太い神経や大きな血管が近接する場合があります。そのため、抜歯時にそれらを損傷してしまうと、最悪、神経麻痺や大量出血を引き起こす危険性があります。歯科用CTでは大事な神経や血管の位置を把握することができるため、安全に抜歯することが可能です。

 根管治療(歯の根っこの治療)

歯の根っこは曲がっていたり、分岐していたり、非常に複雑な形をしています。従来のレントゲン写真ではその複雑な根っこの形態を把握することは難しく、病変を見つけられないこともあります。“なかなか痛みや違和感が引かない” そのような時に歯科用CTで立体画像を確認してみると、もう1本根っこが見えてきたり、根っこが割れていたりなど、従来のレントゲン写真では見えなかったものが、見えてくることがあります。このように根の状態を正確に把握することで、確実な診断が可能になり、より正確な治療を行うことができます。


 歯周病の治療

歯周病は骨の病気です。歯周病が進行すると歯を支えている骨が溶けてなくなってきてしまいます。歯科用CTによる3次元的な骨の状態を把握することは、骨を再生すべきなのか、骨を整形して治療すべきか、歯の保存が可能かなど判断するのに有効です。今後の歯周病の治療計画を立てるのに非常に役に立ちます。