予防歯科・定期検診

なぜ、定期検診が必要なの?

イラスト:予防歯科のイメージ

毎日、食後に歯磨きをしているから問題ない、痛くないから歯医者に行かなくて大丈夫!

そうお思いの方は多いと思います。

実はそこには大きな落とし穴があります。

自分では一生懸命磨いているつもりでも、意外と細かい部分に磨き残しがあったりするものです。そこからむし歯や歯周病が静かに進行していきます。ここで怖いのがある程度までは痛みがなく進行していってしまうということです。そして、痛みのサインが出た時には手遅れになっていることが多いのです。

例えば・・・

・歯に穴が空いてズキズキ痛む → むし歯が進行して歯の神経を取らなければいけない

・歯茎が腫れて痛い → 歯周病が進行して歯がグラグラで抜かなければならない

写真:歯の模型

定期検診により早期発見、早期治療ができれば、このようなことは防げます。

自宅での歯磨きによるセルフケアとともに、自分で磨きにくいところは定期的に歯医者さんで汚れを取ってもらうプロケア、これがご自身の歯を守る最も効果的な方法です。

定期検診は節約につながる

定期検診を受診することで歯の健康が守られること以外に、もう一つのメリットがあります。

それは、治療で歯を治すよりも定期検診で歯を予防していく方が費用が断然安く済むということです。定期検診を受診した際に、むし歯や歯周病が見つかっても、初期の状態であることが多いため、治療費、治療期間が少なくて済む場合が多いのです。

画像:節約のイメージ

むし歯や歯周病などの歯の治療は、悪くなればなるほど、治療の費用が増え、治療期間も長くなります。さらに治療期間が長引くと通い疲れて、途中から行かなくなってしまい、また悪化してしまう。(一度悪くなってしまったら、頑張って通い続けるしかありません。)このような悪循環に陥ると、将来的にはほとんど歯がなくなってしまいます。

定期検診に行くことは費用と時間が節約でき、歯の健康が維持出来ますので、メリットが非常に大きいです。忙しい方ほど年に数回の定期検診を受診することをお薦めします。

怖くて一歩足を踏み出せない方でも、当院では痛みの少ない治療を心がけておりますので、安心して来院して頂ければと思います。

定期検診で行うこと

(1)むし歯と歯周病のチェック

むし歯は歯と歯の間や裏側など見えにくいところにできると自分では確認することができません。また歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)が深いと、歯周病が進行している可能性があります。定期検診でのレントゲン撮影歯周病の検査などでむし歯や歯周病の進行度が分かります。

イラスト:むし歯と歯周病のチェックのイメージ
画像:むし歯

(2)ブラッシング指導

むし歯予防に適した磨き方、歯周病予防に適した磨き方、ブラッシングの力の加減など、患者さんのお口の中の状況によって、指導方法が異なります。ご自身に合った正しい磨き方をご自宅でもできるよう丁寧にお教えします。症状に応じた歯ブラシや歯磨き粉などを使用するとより効果的です。

また、患者さんご自身のお口の中が一目で分かるように、現状のお口の中の説明書をお渡しします。

イラスト:歯の汚れの説明書
イラスト:歯の汚れの比較

(3)歯のクリーニング、歯石をとる

ご自身でのブラッシングでは取り除くことのできない着色や歯石を歯科衛生士が専用の器具を用い、丁寧に取り除きます。

イラスト:スケーリング
イラスト:PMTC

(4)お口の中の粘膜や顎関節のチェック


定期検診を受けるタイミングと頻度

受診するタイミングは特に何も症状がない時です。多少の違和感がある時などはできるだけ早く受診した方が良いです。先ほどご説明したように、痛くなってからでは手遅れです。

頻度は3ヶ月〜半年に1回をお薦めしています。


定期検診の効果

実際に、定期検診を受診している人と問題がある時だけ受診している人を比較すると、80歳で歯の残っている本数は前者は20本以上、後者はほぼゼロ、というデータがあります。

グラフ:一人平均残存歯数の比較

定期検診の受診率の違いがそのまま将来歯の残る本数につながることは明らかです。

定期検診を受けるかによってこんなにも差が出てしまうんです。